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2010年12月21日 (火)

御厨貴『権力の館を歩く』

御厨貴『権力の館を歩く』(毎日新聞社、2010年)

 政策決定のギリギリのせめぎ合いにおいてはドロドロした人間ドラマが繰り広げられており、ましてや密室で物事が決められていた過去において、その生々しさはいかほどであったろうか、想像するにつれて興味はいよいよ増す。ドラマにはもちろん舞台がある。本書は、歴代総理の邸宅、政府機関、政党本部、そしてマッカーサーのGHQ本部など、“権力”が具現化された場所を見て歩く。図面や写真も豊富に収録されている。館の主たちはここで何を見て、どんな考えにふけったのか。建物のあり方から人物や政党それぞれの性格が読み解かれ、現代政治史の奥行きが立体的に浮かび上がってくる。政治と建築、どちらの観点から読んでも興味深い。立て替えられたり消失したりしてもはや現存せず、写真で見るしかない建物も多いのが残念だ。

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