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2010年9月18日 (土)

【映画】「ナイト・トーキョー・デイ」

「ナイト・トーキョー・デイ」

 築地市場の魚解体現場で働くリュウ(菊地凛子)。誰とも口をきかず、何も考えないでいられるのが楽だから、と語る彼女はもう一つの顔を持つ。唯一友達と言える録音技師(田中泯)が時折連れて行かれる墓地、そこで彼女が丁寧に清掃している墓石は、自身が殺し屋として請け負った仕事のターゲットとなった人々のものだ。今度のターゲットはスペイン人男性(セルジ・ロペス)。リュウはターゲットに近づくが、恋に落ちてしまう。

 ストーリーも菊地凛子もどうでもよくて、スペイン人女性監督がどんな視点で東京を撮るのかに興味を持って観に行った。冒頭いきなり女体盛りのシーンが出てきて「これは国辱映画か」とげんなりしたが、むしろ外国人の日本に対するオリエンタリスティックなイメージを揶揄する意図があるようなので一安心。ガード下の居酒屋、浅草花やしき、なぜか新横浜のラーメン博物館、レトロな東京イメージが中心。孤独を抱えるリュウのたたずまいがその中になじむ。映像と音楽の組み合わせで登場人物の心象風景を描くのが映画だと考えれば、こういう東京の描き方があってもいいだろう。昭和の懐メロが時折流れるが、タンゴを意識した曲も多いから、この映画のスペイン的なトーンの音楽にも不思議にしっくりくるのが面白い。

【データ】
原題:Map of the Sounds of Tokyo
監督・脚本:イザベル・コイシェ
2009年/スペイン/98分
(2010年9月17日レイトショー、新宿武蔵野館にて)

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» ■映画『ナイト・トーキョー・デイ』 [Viva La Vida! <ライターCheese の映画やもろもろ>]
のっけから女体盛りのシーンで始まる映画『ナイト・トーキョー・デイ』。 スペインのイザベル・コイシェ監督が菊地凛子を主演に迎え、東京の街を舞台にしたスペイン映画です。 築地市場、ラブホテル、ネオン、花屋敷、音をたててすするラーメン、音姫のあるトイレなどなど、“... [続きを読む]

受信: 2010年10月 9日 (土) 11時19分

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