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2010年4月11日 (日)

「ザ・マジックアワー」

「ザ・マジックアワー」

 守加護なるレトロなギャング映画の舞台となりそうな港町。マフィアのボス(西田敏行)の愛人(深津絵里)を寝取ったとしてにらまれた備後(妻夫木聡)は、伝説の殺し屋デラ富樫を連れてきたら許してやると言われたが、どうやって探せばいいのか分からない。そこで一計を案じて、売れない俳優(佐藤浩市)を自主映画の撮影だとだまして引っ張り出した。事情を知らない彼は大胆な「演技」を見せる。

 三谷幸喜お得意の群像劇的なシチュエーションコメディー。「こんにゃく問答」的と言って適切かどうか分からないけれど、マフィアの世界、映画の世界、二つの世界はそれぞれ異なる論理を持つわけだが、ズレていそうでいて意外とズレずに不思議にかみ合っていく間合いの巧みさ。三谷幸喜はこのあたりの構成が実にうまくて文句なく面白い。

【データ】
監督・脚本:三谷幸喜
2008年/136分

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