「ソラニン」
「ソラニン」
同棲生活が営まれているアパートの一室、射し込む光量や空気感が自然で、まったりとした雰囲気が伝わってくる。会社に嫌気がさしてやめてしまった芽衣子(宮崎あおい)。バイト生活で不安定な日々、焦燥感に一区切りつけようとした種田(高良健吾)は学生の頃からのバンド仲間とつくった新曲のデモテープをレコード会社に送るが、芳しい反応はない。先行きの見えない漠然とした不安の中、二人の間では別れ話も持ち上がる。しかし、事故死した種田のギターを芽衣子は手に取り、ステージに立つ。
夢を追うのか、「まっとうな大人」として気持ちに一区切りつけるのか、そういうありきたりと言えばありきたりな青春ストーリー。確かに青臭いが、そんなに嫌いでもない。一つには宮崎あおい目当てで観に行ったからでもあるが、私自身もこういう葛藤をいまだにひきずっているからかもしれない。宮崎あおいの歌が下手なのは、素人が急ごしらえでステージに立ったというもともとの設定からすればリアルではあるのだが、映画的には盛り上がりに欠ける。
【データ】
監督:三木孝浩
原作:浅野いにお
2010年/126分
(2010年4月10日、新宿ピカデリーにて)
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