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2009年10月 8日 (木)

ウィーン世紀末展

 「ウィーン・ミュージアム所蔵 クリムト、シーレ ウィーン世紀末」展。ウィーン分離派を中心にその前後も含めて、グスタフ・クリムト、エゴン・シーレ、オスカー・ココシュカをはじめとした多数の画家たちの作品を展示。作曲家アルノルト・シェーンベルクの絵もあった。会場は日本橋・髙島屋8階展示場。昼過ぎ、職場を抜け出して行ったら、台風のおかげだろうか、ガラガラ。落ち着いて観られて嬉しい。

 お目当てはクリムト。生々しいのだけど現実的な存在感を感じさせない、あの不思議な女性像が好き。展覧会のポスターにもなっているパラス・アテネ像などものすごい迫力、だけど、金の胸当て(伝アガメムノンの出土品を思い起こすデザイン)のあっかんべーは何でしょう? クリムトというと金地(金屏風を思わせる)の背景が独特だけど、彼よりも前の時代に描かれた、やはり金地にシンボリックなモチーフを配置したイコンのような教訓画も展示されていた。28歳で早逝した弟エルンスト・クリムトの作品もいくつか展示されており、祈る幼女像はかわいらしくて目を引いた。

 分離派というと、反逆児の集団のようなイメージがあったけど、あくまでも既存の画壇では自分たちの表現ができないから別の発表場所を立ち上げたということであって、フランツ・ヨーゼフ帝も臨席したというのが意外だった。そのシーンを描いた絵も展示されている。それから、ウィーン工房が日常生活のちょっとした場面にも芸術を広めようと、日用品のデザインやポスター、絵ハガキを製作していたことに興味。

 エゴン・シーレはやはり痛々しい。自我への病的なまでのこだわりをグロテスクに表現した人物像は、観ているだけで疲れる。他の画家さんが森の静けさや夕焼けの美しさを描いた風景画を見て頭を休める。

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