中村佑介『Blue』、他
書店の美術書コーナーをぶらぶらしていたら目に入った新刊、中村佑介『Blue』(飛鳥新社、2009年→アマゾンの画像はこちら)。見たことのある絵柄だと思ったら、森見登美彦『夜は短し歩けよ乙女』(角川書店、2006年→こちらでコメントした)のカバーを描いていた人だ(アマゾンの画像はこちら)。
見本をパラパラめくったら、これがもう私のツボに思いっきりはまってしまい、ただちに衝動買い。くっきりと明瞭な線にカラフルな色使いはポスター画と言ったらいいのか、くどさは全然なくてすっきりした透明感がある。適切な表現が見つからないんだけど、おさげ髪でセーラー服の少女のレトロモダンなイメージを今現在の感覚で描くとこうなるのかなあ、とそんな感じのところが好きですね。
『夜は短し~』は実はジャケ買いした。このカバーデザインも『Blue』に収録されている。主人公の天真爛漫な黒髪の美少女の雰囲気にピッタリで結構好きだった。マンガ版も書店で見かけたことがあるけど、表紙を見る限りイメージとしてどうもしっくりこない。
ついでというわけでもないけど、絵本・イラストの専門誌『MOE』10月号も購入。こちらは酒井駒子さんの特集が組まれていたんで。酒井さんの絵については以前にも何度か触れたことがあるが(→『イラストレーション』No.177(2009年5月号)、『酒井駒子 小さな世界』)、黒を基調に輪郭がぼんやりと浮かび上がってくる構図が好き。暗い=愁い、というわけでは必ずしもなくて、しっとりと静かに抑えた情感がにじみ出てくるのが際立っていると言ったらいいのかな。酒井さんの絵も最初の出会いはジャケ買いで、world'send girlfriend「The Lie Lay Land」というCDだった。絵本ももちろん良いんだけど、書籍等の装画が私は好きで、そういうのをまとめた画集を出して欲しいと願っています。
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