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2009年7月28日 (火)

R・A・ダール『政治的平等とは何か』

R・A・ダール(飯田文雄・辻康夫・早川誠訳)『政治的平等とは何か』(法政大学出版局、2009年)

・デモクラシーの理念:実効的な参加。投票における平等。社会のメンバーが政策について知る実質的な機会があるか。政策の議題の設定の仕方。
・政治的資源、知識、手腕、動機はいついかなる場でも不平等に配分されている。政治活動に費やせる時間的制約。政治単位の規模のジレンマ。市場経済。国際システムからの制約。深刻な危機(戦争、災害etc.)→政治的平等にとっての障害
・自由・公平・頻繁な選挙。表現の自由。複数の情報源へのアクセス。結社の自律性。→デモクラシーの進展度合をポリアーキー・スコアで測定
・政治的不平等の累積→社会内で特権階層が分化→他の人々は不平等克服の可能性がなくなってしまう
・消費志向型社会→豊かさへの満足ではなく、自分より上位にある者への羨望を動機として常に上昇志向→市民が他者と共に「共通善」を目指す政治社会は可能か?

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