蛇蔵&海野凪子『日本人の知らない日本語』
蛇蔵&海野凪子『日本人の知らない日本語』(メディアファクトリー、2009年)
日本語学校教師の披露するエピソードをもとにしたエッセー風マンガ。言語や文化のギャップというのは、ともすれば紛争のタネにもなりかねないが、ギャグのネタにしてしまえば無性に笑える。生徒たちは真面目に搦め手から質問攻めにしてくるから先生というのも大変だ。貸してくれた知人もツボにはまっていたが、中国人留学生が志望する大学院の担当教官にお手紙を書きなさいと言われ、持ってきたのが堂々たる美文調の詩賦…なんて簡単にまとめてしまってもこのおかしみは伝わらないだろうが。そうか、科挙で四六駢儷体で答案を書いた伝統が感覚として残っているんだ、と妙に納得。クスクス笑いの中でもなかなか勘所をついていて面白かった。
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