「インディ・ジョーンズ クリスタル・スカルの王国」
「インディ・ジョーンズ クリスタル・スカルの王国」
第三作「最後の聖戦」を観たのは高校一年生の時だった。あれから18年も経つのか。第四作を製作中という噂を聞いて以来、ジリジリと待ちわびていた。
大学生のとき、ペルシア語の授業をとっていたことがある(もう完全に忘れてしまったが…)。経済系の大学院に留学中のイラン人の先生だった。「あなたの専門は何ですか?」と聞かれて、「アーケオロジー(考古学)」と答えたら、「オー、インディ・ジョーンズ!」と、なぜかアメリカ人的に大げさなジェスチャー。若ハゲに貫禄のあるマジメそうな先生だったのでいまだに印象に残っている。そうか、考古学者といえばインディ・ジョーンズをイメージするのが国際標準なんですね(笑)。
さて、期待に胸をふくらませて観に行った「クリスタル・スカルの王国」。舞台設定はどうやら1950年代後半らしい。いきなりKGBと格闘を繰り広げたり、核実験に巻き込まれたりと毎度ながらにトンデモなノリ。コミカルなおふざけを絡めつつテンポのいい展開に、ジョン・ウィリアムズの音楽。良い意味で“クラシカル”なハリウッド映画の雰囲気は好きだな。大げさなビジュアル・エフェクトに見慣れた眼には、何となくなつかしさも感じられた。
インディが諜報員として活動していることが今作では大っぴらに語られている。ナチスやソ連と戦うかどうかはともかく、19世紀の帝国主義の時代以来、考古学者や民族学者というのは最前線に冒険的に飛び込んでいって、それは往々にして政府や軍部のバックアップを受けていたから、そうした事情を「インディ・ジョーンズ」シリーズは踏まえているんだなと改めて思った。
【データ】
監督:スティーヴン・スピルバーグ
製作:ジョージ・ルーカス
出演:ハリソン・フォード、ケイト・ブランシェット、他
2008年/アメリカ/122分
(2008年6月28日、新宿プラザにて)
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