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2008年3月18日 (火)

「悲しき天使」

「悲しき天使」

 時間がたまたま合ったので何気なく映画館に飛び込んだのだが、公開初日ということで上映前に大森一樹監督と岸部一徳のあいさつがあった。去年だったか、チラシで見かけた記憶がうっすらとあってデジャヴュかと思っていたのだが、やはり再上映とのこと。

 やむを得ない事情があって義理の父親(峰岸徹)を殺してしまった女性(山本未来)が消息を絶った。彼女は昔の恋人(筒井道隆)を頼って別府温泉に行くのではないかと勘を働かせた二人の刑事(岸部一徳、高岡早紀)が張り込みをするという話。サスペンス・ドラマというよりも、事件の成り行きを通して、追う側、追われる側、かくまう人、それぞれの人間模様が浮き上がってくるという仕立て方になっている。

 私は小説でも映画でも、自分とは違う人生を垣間見て、そこに何がしかのきっかけをつかんで感情移入していければ素直に面白いと感じる。この映画も地味ではあるが、そういう点で見ごたえはあった。良い意味で古いタイプの見やすい映画だという趣旨のことを岸部さんがおっしゃっていたが、このような正攻法の映画もたまにはいいね。

【データ】
監督・脚本:大森一樹
出演:高岡早紀、岸部一徳、筒井道隆、山本未来、河合美智子、峰岸徹、他。
2005年/113分
(2008年3月15日レイトショー、渋谷、シネ・アミューズにて)

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