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2008年3月31日 (月)

「犬猫」

「犬猫」

 一緒に暮らしていた古田(西島秀俊)の部屋を飛び出してしまったスズ(藤田陽子)。行くあてもなく、友人のアベチャン(小池栄子)の家に転がり込んだ。居合わせたヨーコ(榎本加奈子)はスズに視線を合わせない。気まずい二人の表情。過去に何やら訳ありな様子。アベチャンは明日から中国に留学してしまうという。スズとヨーコの、ギクシャクしながらも不思議と心を通わす共同生活が始まった。

 ロケ地は東京西郊の住宅街のようだ。その割には、二人の暮らす古びたお家のたたずまいにはなかなか風情がある。二人の日々の淡々とした時間。これといって大きな事件が起こるわけではない。だけど、些細なきっかけからわきおこる友情とも嫉妬とも割り切れない色々な感情が細やかに浮かび上がってくるところが私は好きだ。どこが良いと理屈では言えないが、全体として穏やかに流れる空気が本当に素晴らしい。

 とにかく力を抜いてナチュラルに演技させるという基本方針でつくられたそうだ。そのおかげか、榎本加奈子にはむしろ派手な印象があってあまり好感は持っていなかったのだが、この映画でのメガネをかけて内向的にふてくされた雰囲気は良い意味でアイドルらしくない。藤田陽子の天真爛漫なキャラクターとの組み合わせが生きている。こういうタイプの映画には西島秀俊がやはり欠かせないな。

 先日、「人のセックスを笑うな」を観て井口奈己監督に興味を持ち、このDVDを手に取った。噂には聞いていたのだが、この「犬猫」ももっと早くに観ておけばよかったと後悔。

【データ】
監督・脚本:井口奈己
出演:藤田陽子、榎本加奈子、西島秀俊、忍成修吾、小池栄子
2004年/94分
(2008年3月30日、DVDで)

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