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2007年8月27日 (月)

「ベクシル──2077日本鎖国」

 舞台設定は2077年の日本。10年前に徹底した“ハイテク鎖国”を断行し、日本の内情は海外に一切分からない。日本を事実上牛耳る大企業・大和(ダイワ)重鋼の不審な動きをキャッチした米国特殊部隊SWORDは、政府上層部の意向を無視して日本への潜入作戦を実行に移した。日本側の堅いガードを辛うじて生き残った工作員ベクシルは、それまでベールに包まれていた日本の恐ろしい事態を目の当たりにする。

 原作なしのオリジナル作品らしいが、なかなかよく出来ていると思う。世界から隔絶された日本に荒廃した空間が広がっているという設定は大友克洋「AKIRA」を思わせる。人間の機械化への抵抗というモチーフは松本零士「銀河鉄道999」をはじめ古典的なテーマだ。

 曽利文彦監督は、松本大洋原作の「ピンポン」を映画化するにあたり所々でCGを駆使して面白い映像を作っていた記憶があるが、今回は本格的なアニメーションである。3Dで人物の微細な動きまで再現するリアルな映像は、最初ちょっと違和感があったが、観ているうちに目に馴染んできた。以前、テレビアニメシリーズ「攻殻機動隊STAND ALONE COMPLEX」を観たとき、オープニングだけ3D映像で気持ち悪く感じた覚えがあるのだが、今回のように目に馴染んでしまうと、従来のアニメ映像がチャチに見えてきてしまう。音楽のノリも悪くない。

【データ】
監督:曽利文彦
脚本:半田はるか、曽利文彦
声の出演:黒木メイサ、谷原章介、松雪泰子、大塚明夫、他
2007年/109分
(2007年8月25日、新宿ジョイシネマにて)

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